R8年度
ベースアップ評価料(Ⅰ)
実務ガイド

外来・在宅の無床診療所(医科・歯科)向け
 R8年6月から施行される「外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ) 以下:BU(Ⅰ)」について、実務対応をまとめましたので、ご確認ください。(R8年6月4日現在)
 参考 厚労省:R8年度診療報酬改定におけるベースアップ評価料等について

押さえるべき3つのポイント

 再届出が必要 
 既にBU(Ⅰ)算定中の医療機関も、R8年5月中に再届出が必要です。新規・継続を問わず、6月1日から算定する際は、5月18日までの届出推奨。
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1,000円
 継続組は高い点数を算定 
 R8年3月までにBU(Ⅰ)の算定実績がある医療機関(継続組)は、R8年4月以降に算定を開始した医療機関(新規組)より高い点数を算定可能。
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 届出が大幅に簡素化 
 賃金改善計画書の事前提出が廃止。対象職員数等の基本情報のみで届出が完了。
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主な概要

知りたい内容を選んでください

ボタンを押すと、該当セクションにジャンプします

あなたの医療機関はどちらですか?

新規組:R8年4月以降にBU(Ⅰ)の算定を開始する医療機関
継続組:R8年3月時点でBU(Ⅰ)の算定実績がある医療機関
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新規組

制度概要

 BU(Ⅰ)は、医療機関で働く職員の恒常的な賃金水準の底上げ(ベースアップ)を支援するための診療報酬です。初診・再診・訪問診療の際に所定の点数を上乗せして算定し、その収入を全額スタッフの賃金改善に充てるものです。

あなたの医療機関はどちらですか?

 新規で算定を始める場合でも、過去に一定水準以上のベースアップを実施していた医療機関は、「継続組」と同様の高い点数を算定できる可能性があります。
標準点数:基準を満たしていない医療機関
高い点数:基準を満たしている医療機関

【基準】対象職員の算定を開始する月時点の基本給等総額とR6年3月時点の基本給等総額を比較して、5.5%以上(看護補助者・事務職員は8%以上)のベースアップ実績がある

【新規組・ルート1】標準点数(医科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
17点
34点
再診時等
4点
8点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
79点
158点
訪問診療時
(同一建物居住者)
19点
38点
13:00 - 18:30

【新規組・ルート1】標準点数(歯科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
21点
42点
再診時等
4点
8点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
66点
132点
訪問診療時
(同一建物居住者)
11点
22点
13:00 - 18:30

【新規組・ルート2】高い点数(医科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
23点
40点
再診時等
6点
10点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
107点
186点
訪問診療時
(同一建物居住者)
26点
45点
13:00 - 18:30

【新規組・ルート2】高い点数(歯科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
31点
52点
再診時等
6点
10点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
107点
173点
訪問診療時
(同一建物居住者)
21点
32点
13:00 - 18:30

【ルート2】の注意点

届出時点で既にベースアップ実施済みであることが必要

 【ルート2】の施設基準通知の文言は「所定率以上のベア等を行った保険医療機関」であり、「これから行う予定」や「誓約」では要件を満たしません。届出前に給与規程の改定と実際の支給を完了させておく必要があります。

対象職員

 「当該保険医療機関に勤務する職員」が対象です。常勤・非常勤・パートを問いません。看護師、薬剤師、リハビリ職、歯科衛生士、助手、事務職員と40歳未満の勤務医・勤務歯科医師が対象です。

 以下は対象外:経営者(個人事業主の院長)、法人役員(理事等)、40歳以上の医師・歯科医師、業務委託により勤務する者。

※事務職員・看護補助者は+5.7%、その他の対象職員は+3.2%は、政策目標です。算定要件ではありません

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継続組

対象職員が拡大

 これまで「主として医療に従事する職員(医師・歯科医師を除く)」に限定されていた対象が、R8年度から「当該保険医療機関に勤務する職員」に拡大されました。新たに対象に加わるのは、医事課を含む全事務職員と40歳未満の勤務医・勤務歯科医師です。

※事務職員・看護補助者は+5.7%、その他の対象職員は+3.2%が政策目標です。算定要件ではありません。


【継続組】高い点数(医科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
23点
40点
再診時等
6点
10点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
107点
186点
訪問診療時
(同一建物居住者)
26点
45点
13:00 - 18:30

【継続組】高い点数(歯科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
31点
52点
再診時等
6点
10点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
107点
173点
訪問診療時
(同一建物居住者)
21点
32点
13:00 - 18:30

届出手続きの簡素化

「賃金改善計画書」の事前提出が廃止されました。届出時は対象職員数等の基本情報を入力するだけです。

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主な流れ(新規・継続組共通)

届出書式と算定開始までの手順

Step
1
対象職員の確認と人数把握
 常勤換算で対象職員数を算出します。届出前の最低1月における給与の支払い実績が必要です。
Step
2
届出書の作成・提出
 様式95に対象職員数を入力し、管轄の厚生局事務所の専用メールアドレスにExcelファイルを送付します。ルート2対象医療機関は様式98も添付。算定開始の前月末までに届出が必要です。電子申請はR8年5月25日から受付開始。届出書式等はこちらから
Step
3
賃金改善の開始
 原則、算定開始月から対象職員の賃金改善(基本給等の引上げ)を開始します。
Step
4
報告書の提出(R8年8月)
【新規組】R8年度分の中間報告書を提出
【継続組】R7年度分の実績報告書+R8年度分の中間報告書を提出
報告書の書式等はこちらから
Step
1
見出し
ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。テキストは「右寄せ」「中央寄せ」「左寄せ」といった整列方向、「太字」「斜体」「下線」「取り消し線」、「文字サイズ」「文字色」「文字の背景色」など細かく編集することができます。テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト...。テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト...。テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト...。

届出は毎月可能

R8年6月に間に合わなくても大丈夫

 届出は毎月可能で、届出の翌月から算定を開始できます。また新規組でルート2の算定をねらう場合は、R8年度中に条件をクリア後、届出を行うことになります。
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主な運用方法(新規・継続組共通)

使途の原則

 BU(Ⅰ)の収入は、「基本給等の引上げ(ベア等)及びそれに伴う賞与、時間外手当、法定福利費(事業者負担分等を含む。)等の増加分」に用いることとされています。賞与のみでの配分は原則認められません。恒常的に夜間を含む交替制勤務の職員に支払われる夜勤手当は、基本給等に含めて差し支えありません。


手当の設計方法

 実務上は「BU評価料手当」等の名称で毎月定額の手当を新設する方式が広く推奨されています。基本給そのものを改定する方式でも差し支えありませんが、賃金表の改定作業が発生するため新規手当の方が簡便です。賃金表がない場合は、給与規定や雇用契約に定める基本給等の引上げを行います。


手当の流動性

固定額か?変動額か?

通知上、固定額・変動額のいずれかに限定する規定はありません。
したがいまして、毎月の算定額に連動して手当額を変動させる方式も、固定額で設定する方式も、いずれも認められると思われます。
ただし、実務上の負担は異なります。固定額は給与計算がシンプルで就業規則にも明記しやすい一方、算定収入が下回った場合は医院の持ち出しが発生します。変動額は持ち出しリスクを回避できますが、毎月の計算・配分作業と割増賃金の再計算が発生します。
医療機関の実情に応じてご判断ください。

法定福利費の取扱い

 ベースアップに伴って増加する法定福利費の事業者負担分は、評価料の収入から充当できます。計算方法は、際の事業主負担増加分を積算するか、概算で最大16.5%を目安として計上します。

 充当可能な法定福利費:健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、子ども・子育て拠出金、雇用保険料、労災保険料等(概算の場合は最大16.5%)。退職手当共済制度の掛金や企業型確定拠出年金の掛け金は含まれません。


賃金改善中間・実績報告

 毎年8月に「当年度の賃金改善中間報告書」と「昨年度の賃金改善実績報告書」を提出します。実績の測定は、「R8年5月時点の給与体系を報告年度に勤務している職員に当てはめた場合の基本給等総額」と「実際の基本給等総額」の差額で行います。


常勤換算数の計算方法

 正規雇用職員(常勤)は1人あたり1.0です。パート等の非常勤職員は「その方の所定労働時間 ÷ 常勤職員の所定労働時間」で算出します(1.0を超える場合は1.0)。例えば常勤が8時間の場合、4時間のパートは0.5、7時間のパートは0.875となります。

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Q&A

 疑義解釈その1〜7(R8.3.23〜R8.5.29)および会員からの実務相談を集約しています。
 詳細等はこちらからどうぞ!


制度全般

  • Q
    3.2%や5.7%のベースアップが達成できなくても算定できますか?
    A
    算定可能です。3.2%/5.7%は政策目標であり算定の要件ではありません。
    ただし、評価料による収入は全額を賃金改善に充てる必要があります。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問7
  • Q
    評価料の全額をスタッフの手取りにする必要がありますか?
    A
    いいえ。ベースアップに伴う法定福利費(健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、こども・子育て拠出金、雇用保険料、労災保険料等の事業者負担分/概算で最大16.5%)の増加分も評価料の収入から充当できます。
    ただし、退職手当共済制度の掛金や企業型確定拠出年金の掛け金は含まれません。
    根拠:疑義解釈その3(R8.4.20)問1
  • Q
    賃金改善は算定開始月から実施する必要がありますか?
    A
    原則として算定開始月から賃金改善を実施し、継続して実施する必要があります。
    なお、やむを得ない理由で算定開始月から賃金改善が困難な場合は、同年度末までに賃金改善を行い、合わせて算定開始月まで遡及して賃金改善を実施することで、要件を満たすことができます。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問5
  • Q
    算定収入を翌年度に繰り越すことはできますか?
    A
    R8年6月〜R9年5月に得られた収入は、原則としてR9年5月までの賃金改善に用います。
    やむを得ず残余が生じた場合は、8月の報告書提出までに充当すれば差し支えありません。
    また、6月から翌年5月の1年間に算定した収入を、当該年の4月から翌年3月の給与改善に充当することも認められています。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問6、施設基準通知 第105
  • Q
    R7年度のBU評価料の収入をR8年度に繰り越した場合はどうなりますか?
    A
    R8年度改定前の施設基準に基づき、R8年12月までに賃金の改善措置を行う必要があります。
    R8年度の賃金改善実績報告書では、繰越額を「前年度からの繰越額」に、対象職員への実績は「ベア等に伴う賞与、時間外手当、法定福利費等の増加分に用いた額」にそれぞれ記載します。
    根拠:疑義解釈その5(R8.5.8)問1
  • Q
    6月以降の算定方法はこれまでと変わりますか?
    A
    算定方法は変わりません。
    点数が引き上げられただけで、初診料・再診料・訪問診療料に上乗せして算定する仕組みはそのままです。
    訪問診療時の算定要件にも変更はありません。
  • Q
    継続組の点数は、なぜ高いのですか?
    A
    継続組の点数は、「これまでの点数」+「新規組の点数」で構成されています。
    つまり、昨年度までベースアップした金額に上乗せする形です。

    【初診時】現行6点+新規17点=継続23点
    【再診時等】現行2点+新規4点=継続6点
    【訪問診療時(同一建物以外)】現行28点+新規79点=継続107点
    【訪問診療時(同一建物)】現行7点+新規19点=継続26点
    根拠:厚労省改定概要 p.5
  • Q
    報告書に記載する「BU収入実績額」に、継続区分(注5)の上乗せ分は含めますか?
    A

    含めません。
    継続組であっても、報告書上の収入実績額は本体点数(初診時17点・再診時等4点)で計算します。
    これは、継続組の点数(初診23点)のうち6点分は、R6・7年度に既にベースアップした分であり、その改善分はR8年5月時点のスタッフの給与体系に既に反映されているためです。
    報告書はR8年5月時点の給与体系を起点として「R8年度に新たにいくら改善されたか」を測定する構造であるため、過去の改善分(6点)を収入実績に含めると二重計上になります。
    つまり、R8年度に新たに求められる賃金改善は、新規組・継続組ともに本体点数分(初診17点・再診4点)であり、継続組の+6点・+2点はR6・7年度の改善実績として既に処理済みという整理と思われます。
    根拠:疑義解釈その5(R8.5.8)問7

  • Q
    中間報告書の賃金改善実績期間はいつですか?
    A
    R8年6月から算定する場合、同年6月・7月分の賃上げ実績を報告します。
    4月から先行して賃上げしていた場合であっても、4月・5月分ではなく6月・7月分を報告します。
    根拠:疑義解釈その5(R8.5.8)問6
  • Q
    R8年4月に賃金改善した場合、6月にも改めて賃金改善する必要がありますか?
    A
    4月に実施された賃金改善が6月以降も継続されるのであれば、6月に追加で別の賃金改善を実施する必要はありません。
    ただし、6月以降はBU評価料の点数が引き上げられ算定収入も増加するため、増収分は全額を賃金改善に充てる義務があります。
    差額が生じた場合は賞与等で充当する方法もあります。
  • Q
    今回、令和8年度のベースアップ評価料の判断は「賃金総額」の比較から「基本給等総額」での比較へと変更されたとありますが、令和8年度に賞与を増額した場合に令和7年度はベースアップ評価料を充当してもよかったと思います。
    令和8年度からはベースアップ評価料を充当することは認められないということでしょうか?
    賞与増額は自院の負担で対処することでしょうか?(基本給を増額すれば、連動して賞与も増額されます)
    A

    ご認識の通り、R8年度から使途の規定が変更されています。
    R7年度までは「対象職員の賃金の改善」という規定であり、基本給等の引上げに限定されていなかったため、賞与のみでの充当も可能でした。
    しかしR8年度からは「基本給又は決まって毎月支払われる手当の引上げ及びそれに伴う賞与、時間外手当、法定福利費等の増加分」と明確化されました。
    つまり、R8年度以降は基本給等の引上げが前提であり、賞与のみでBU評価料を充当することはできません。
    ただし、基本給等を引き上げた結果として連動して増加する賞与分は、引き続きBU評価料の収入から充当できます。
    なお「基本給を増額すれば連動して賞与も増額される」場合、その賞与増額分はBU評価料の使途として認められます。
    まとめますと、R8年度以降は「まず基本給等を引き上げる → その結果増える賞与等もBU評価料で充当可能」という順序になります。
    賞与の増額分だけを単独でBU評価料で賄うことはできなくなりましたので、ご注意ください。

  • Q
    ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。
    A
    ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。

届出・継続

  • Q
    すでにBU評価料を算定中ですが、R8年6月以降も自動継続されますか?
    A
    いいえ。R8年5月中に改めて再届出が必要です。(R8年5月7日~6月1日まで)
    根拠:令和8年5月以前からベースアップ評価料を算定している医療機関
  • Q
    R8年3月に届出を行い、R8年4月から算定を開始した医療機関は、継続組(高い点数)に該当しますか?
    A
    該当しません。R8年3月31日時点で評価料を届け出ており、かつ算定実績が必要です。
    4月以降に算定を開始した医療機関は含まれません。
    根拠:疑義解釈その1(R8.3.23)問1、疑義解釈その2(R8.4.1)問1
  • Q
    届出前に給与の支払い実績は必要ですか?
    A
    はい。外来・在宅BU評価料(Ⅰ)の場合、届出前の最低1月における給与の支払い実績が必要です。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問3
  • Q
    届出区分の計算における「直近1月」とは具体的にいつですか?
    A
    届出の作業を行う時点で把握が可能な直近1月を指します。
    例えばR8年5月に届出作業を行う場合、「直近1月」はR8年4月となります。
    根拠:疑義解釈その5(R8.5.8)問10
  • Q
    R8年6月に間に合わない場合はどうなりますか?
    A
    届出は毎月可能なため、届出の翌月から算定を開始できます。
  • Q
    R8年度版の「賃金改善計画書用計算シート」はどこでダウンロードできますか?
    A
    R8年度改定により「賃金改善計画書」の事前提出は廃止されました。
    届出は様式95に対象職員数(常勤換算)を入力するだけで完了します。
    院内シミュレーションは、直近3ヶ月の初診・再診回数にR8年6月以降の点数を掛け、法定福利費を差し引く(÷1.165)ことで簡易的に試算できます。
  • Q
    対象職員(常勤換算)数はどのように計算すればいいですか?
    A
    「該当職員の所定労働時間 ÷ 常勤職員の所定労働時間」で算出し、1.0を超える場合は1.0とします。
    (例)所定労働時間が8時間の場合
    正規雇用職員は8時間のため、1.0、4時間のパート職員は4÷8=0.5、7時間のパート職員は7÷8=0.875と計算。正規雇用職員が2名、4時間のパート職員が1名、7時間のパート職員が1名の常勤換算数は、1.0×2+0.5×1+0.875×1=3.375となります。
  • Q
    継続組の届出に様式98は必要ですか?
    A
    R8年3月31日時点で届出+算定実績がある医療機関(ルートA)は、様式95のみで届出が完了するため、様式98は不要です。
    様式98が必要なのは、ベア実績(5.5%/8%以上)で継続組を申請する場合(ルートB)のみです。
  • Q
    新規で高い点数(ルート2)を届け出る場合、これからベースアップしても間に合いますか?
    A

    届出前にベースアップを実施し、給与支払い実績を作れば可能と思われます。
    施設基準通知の文言は「所定率以上のベア等を行った保険医療機関」であり、届出時点で既にベースアップが実施済みであることが必要です。したがって「これから行う予定」や「誓約」では要件を満たしません。
    具体的には、申請前の月にR6年3月比で5.5%以上(看護補助者・事務職員は8%以上)のベースアップを反映した給与を支給し、翌月に様式95+様式98(R6年3月との比較資料)を届出すれば、高い点数での算定が可能と思われます。

  • Q
    継続区分(注5)の基準は法人通算で算出できますか?
    A
    できません。
    注5の継続的な賃上げの取組に係る施設基準は、法人内で通算して算出することはできず、届出を行う保険医療機関ごとに基準を満たす必要があります。
    根拠:疑義解釈その5(R8.5.8)問3
  • Q
    定期昇給や定年後の継続雇用で給与が変動した場合、継続区分の比較はどうしますか?
    A
    いずれの場合も、①算定月時点の基本給等の合計と、②算定月時点の職位等に基づきR6年3月時点の給与体系に当てはめた場合の基本給等の合計を比較します。
    つまり「今のポジションで、R6年3月時点の給与表ならいくらだったか」との比較になります。
    根拠:疑義解釈その5(R8.5.8)問4
  • Q
    R6年4月以降に開業した医療機関は、R6年3月時点の基本給等と比較できません。
    継続区分の届出はできませんか?
    A
    開業時点における給与体系に基づく基本給等総額と、算定月時点の基本給等総額を比較し、施設基準に定める水準を満たす場合は、継続区分の届出を行うことができます。
    根拠:疑義解釈その5(R8.5.8)問5
  • Q
    当院は医科診療所です。当初よりベースアップ評価料を算定しており、今年6月からも継続して届出予定です。
    その際、今年度の賃上げに当てるのは、新患17点と再診4点分でよいのでしょうか?
    それとも、令和7年度に賃上げした分に、それぞれ23点、6点分を追加しなければならないのでしょうか?
    A

    まず医院でどのようにベースアップ分を職員へ還元しているかで考えると分かりやすいです。(※実際の点数は、医科点数で説明)

    ベースアップ評価料の還元方法には、大きく分けて次の2つの考え方があります。

    【流動制】
    算定したベースアップ評価料の収入を、その月ごと、または一定期間ごとに、ほぼそのまま職員へ還元する方法です。
    この場合は、水揚げに応じて支給額も動くため、今回のような「以前の支給分にさらに上乗せするのか」という問題は起きにくいです。

    【固定制】
    ベースアップ分として、職員ごとに月額いくら、または職種ごとにいくら、という形で固定して支給する方法です。
    この場合は、医院に入ってくるベースアップ評価料の収入と、医院が実際に固定で支給しているベースアップ分を分けて管理しないと、今回のように混乱しやすくなります。

    先生の医院は、おそらく固定制に近い考え方だと思います。

    この場合、考え方としては、令和7年度までに固定で支給していたベースアップ分をまず「既に実施済みの賃上げ」として維持します。

    そのうえで、令和8年6月以降に点数が増えたことによる追加収入を、今回の改定による追加の賃上げ原資として見ます。

    つまり、先生のおっしゃる趣旨のとおり、固定制で整理する場合は、初診23点・再診6点を丸ごと新たに上乗せするのではなく、従来点数との差額である初診17点・再診4点分を、今回の追加的な賃金改善の原資として考える形になります。

    ただし、実際の確認は、点数差をそのまま個別に配るというより、差額分を基礎に、追加した基本給等の引上げ額と、それに伴う賞与・時間外手当・法定福利費等の増加分に充ててよいことになっておりますので、事前の計算方法は工夫が必要です。

    なお具体的には、令和8年5月までは初診6点、再診2点だったものが、令和8年6月以降、継続的賃上げ実施施設では初診23点、再診6点になります。


    また、報告上も同じ考え方です。 賃金改善実績は、給与総額をそのまま報告するのではなく、賃金改善前の給与体系で計算した場合の基本給等総額と、実際の基本給等総額との差額で確認すると整理されています。

    したがいまして、固定制で管理している場合は、

    令和8年5月までの固定ベースアップ支給額
    令和8年6月以降のベースアップ評価料収入
    令和8年度改定により追加した賃金改善額
    それに伴う法定福利費や時間外手当等の増加分

    を分けて確認するのが安全です。

    結論としまして、先生の医院では、これまでの固定ベースアップ分を維持したうえで、令和8年6月以降に増えた初診17点・再診4点相当を中心に、追加の賃金改善として整理するのが実務上分かりやすいと思います。

  • Q
    法人本部等でまとめて届出書を作成した場合、または法人内・グループ内の複数医療機関等を通算して区分計算した場合、法人本部等が一括して各地方厚生局都道府県事務所へ届出してよいか。実績報告・中間報告も同様でよいか?
    A
    不可。 各保険医療機関等ごとに、所管の地方厚生局へ届け出ることが必要です。
    根拠:疑義解釈その7(R8.5.29)問2
  • Q
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    A
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対象職員

  • Q
    パート職員も対象ですか?常勤換算はどう計算しますか?
    A
    対象です。
    常勤換算数は「その方の所定労働時間 ÷ 常勤職員の所定労働時間」で算出します(1.0を超える場合は1.0)。
    例えば常勤が8時間の場合、4時間パートは0.5、7時間パートは0.875になります。
  • Q
    今年入職したばかりのスタッフも「対象職員(常勤換算)数」に含めますか?
    A
    含めます。届出時点で勤務しているすべての対象職員を含めてください。
    在職期間の要件はありません。退職したスタッフは含めません。
    根拠:疑義解釈その3(R8.4.20)問4
  • Q
    今年入職したばかりのスタッフにベースアップ手当を支給できますか?
    A
    支給できます。
    BU評価料は「賃金表や給与規程そのものを引き上げることで給与水準を底上げする」仕組みであり、個人の勤続年数や貢献度を評価するものではありません。
    入職時期に関係なく、届出時点で在籍していれば対象です。
    なお、勤続年数や入職時期で配当額に差をつけることは、医院ごとの裁量となっているため、NGではありませんが、本制度の趣旨には合わない可能性があります。
    勤続年数に応じた処遇差は、定期昇給や賞与で対応するのも一つの手段かもしれません。
  • Q
    院長や理事長は対象ですか?
    A
    対象外です。保険医療機関の開設者、管理者、法人代表者、役員は対象外となります。
    根拠:疑義解釈その4(R8.4.21)問1
  • Q
    青色事業専従者(配偶者等)は対象ですか?
    A
    制度上は対象に含まれ得ると考えます。
    施設基準通知の除外規定は「経営者、法人役員、40歳以上の医師・歯科医師、業務委託者」であり、青色事業専従者の除外規定は存在しません。
    R6年度以降の疑義解釈(その1〜14およびR8年度その1〜4)においても、専従者を対象外とする記載は確認されていません。
    ただし、専従者給与の増額には税務署への変更届出書の提出が必要であり、業務実態と整合しない増額は税務調査で否認されるリスクがあります。
    必ず①管轄の厚生局への個別照会、②顧問税理士への事前相談を行ってください。
  • Q
    派遣職員は対象ですか?
    A
    派遣元と相談・協力した上で同程度以上の賃金改善を行う場合に限り対象にできます。
    業務委託職員(請負業務)は対象外です。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問2
  • Q
    年度途中で雇用・退職した職員はどう扱いますか?
    A
    雇用した月以降、退職した月までは対象職員として扱って差し支えありません。
    根拠:疑義解釈その3(R8.4.20)問4
  • Q
    嘱託パート(定年後再雇用)は対象ですか?
    A
    対象です。雇用形態は問いません。
    また季節変動がある勤務時間の場合は、届出時点の所定労働時間で算出します。
  • Q
    算定期間中に40歳になった医師・歯科医師はどうなりますか?
    A
    賃金の支払いの対象となった月の初日時点で40歳未満であれば、その月は対象職員として扱います。
    月の途中で40歳になっても、その月は対象です。
    根拠:疑義解釈その3(R8.4.20)問5
  • Q
    在籍型出向の職員はどう扱いますか?
    A
    出向先の保険医療機関の対象職員として扱います。
    BU収入は出向先から出向元に支払うなど合議で適切に精算し、報告書の作成に必要な情報は出向元から提供を受けてください。
    なお、短期間の研修等の場合は出向元の対象職員として扱って差し支えありません。
    根拠:疑義解釈その5(R8.5.8)問9
  • Q
    法人本部に所属する職員は対象ですか?
    A
    主として当該保険医療機関における業務を行っている場合は、対象職員に含まれます。
    根拠:疑義解釈その5(R8.5.8)問8
  • Q
    対象職員の「事務職員」とは具体的に誰を指しますか?
    A
    主として事務を担当している方を指します。医師事務作業補助者、医療クラーク、診療情報管理士の方などです。
    根拠:疑義解釈その7(R8.5.29)問6
  • Q
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    A
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支給方法・割増賃金

  • Q
    手当の支給方法は固定額と変動額のどちらにすべきですか?
    A
    通知上、固定額・変動額のいずれかに限定する規定はありません。
    毎月の算定額に連動して手当額を変動させる方式も、固定額で設定する方式も、いずれも認められると思われます。ただし、実務上の負担は異なります。
    固定額は給与計算がシンプルで就業規則にも明記しやすい一方、算定収入が下回った場合は医院の持ち出しが発生します。
    変動額は持ち出しリスクを回避できますが、毎月の計算・配分作業と割増賃金の再計算が発生します。
    医療機関の実情に応じてご判断ください。
  • Q
    ベースアップ手当は割増賃金(残業代)の基礎に算入する必要がありますか?
    A
    必要です。ベースアップ評価料を「決まって毎月支払われる手当」に充当する場合、その金額を割増賃金の算定基礎に反映させる必要があります。
    固定額の場合はその金額を、変動額の場合は毎月の手当額を基礎に含めて割増単価を算出してください。
    根拠:R6疑義解釈その1
  • Q
    定期昇給分をベースアップ評価料の実績に含められますか?
    A
    含められません。ベースアップとは賃金表の改定により同じ年齢・職位の者の給与が前年度より引き上がることを意味します。年齢や勤続年数が増加したことによる給与の引き上げ(定期昇給)はベースアップに含まれません。
    根拠:厚労省改定概要 p.12
  • Q
    ベースアップ評価料収入を、令和8年4月以降に新設した手当に充ててもよいか?
    A
    可能。 ただし、一時金ではなく、対象職員に毎月支払われる給与、つまり基本給等の一部である必要があります。
    根拠:疑義解釈その7(R8.5.29)問3
  • Q
    ベースアップ評価料の算定期間と賃金改善の実施期間が異なってもよいか?
    A
    原則不可。 算定期間と賃金改善実施期間は一致が必要です。
    ただし、令和8年4月から賃金改善を実施する場合は、令和8年6月〜令和9年5月の評価料収入を、令和8年4月〜令和9年3月の賃金改善に充ててよいとなっています。
    根拠:疑義解釈その7(R8.5.29)問4
  • Q
    ベースアップ評価料を算定する医療機関等の職員が、他の医療機関等でも勤務している場合、区分計算等はどうすればよいか?
    A
    勤務実態に応じて、常勤換算等により基本給等総額を按分して区分計算します。
    なお、他の勤務先がベースアップ評価料を算定しているかどうかは問いません。
    法人本部所属職員で主として医療機関等業務を行う場合は対象職員に含めますが、勤務実態による按分は行いません。
    実績報告書は、それぞれの医療機関等で算定するベースアップ評価料による賃金改善分のみを計上します。
    根拠:疑義解釈その7(R8.5.29)問5
  • Q
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最終更新:R8年5月11日
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