R8年度
ベースアップ評価料(Ⅰ)
実務ガイド

外来・在宅の無床診療所(医科・歯科)向け
 R8年6月から施行される「外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ) 以下:BU(Ⅰ)」について、実務対応をまとめましたので、ご確認ください。(R8年4月22日現在)
 参考 厚労省:R8年度診療報酬改定におけるベースアップ評価料等について

押さえるべき3つのポイント

 再届出が必要 
 既にBU(Ⅰ)算定中の医療機関も、R8年5月中に再届出が必要です。新規・継続を問わず、6月1日から算定する際は、5月18日までの届出推奨。
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 継続組は高い点数を算定 
 R8年3月までにBU(Ⅰ)の算定実績がある医療機関(継続組)は、R8年4月以降に算定を開始した医療機関(新規組)より高い点数を算定可能。
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 届出が大幅に簡素化 
 賃金改善計画書の事前提出が廃止。対象職員数等の基本情報のみで届出が完了。
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主な概要

知りたい内容を選んでください

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あなたの医療機関はどちらですか?

新規組:R8年4月以降にBU(Ⅰ)の算定を開始する医療機関
継続組:R8年3月時点でBU(Ⅰ)の算定実績がある医療機関
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新規組

制度概要

 BU(Ⅰ)は、医療機関で働く職員の恒常的な賃金水準の底上げ(ベースアップ)を支援するための診療報酬です。初診・再診・訪問診療の際に所定の点数を上乗せして算定し、その収入を全額スタッフの賃金改善に充てるものです。

あなたの医療機関はどちらですか?

 新規で算定を始める場合でも、過去に一定水準以上のベースアップを実施していた医療機関は、「継続組」と同様の高い点数を算定できる可能性があります。
標準点数:基準を満たしていない医療機関
高い点数:基準を満たしている医療機関

【基準】対象職員の算定を開始する月時点の基本給等総額とR6年3月時点の基本給等総額を比較して、5.5%以上(看護補助者・事務職員は8%以上)のベースアップ実績がある

【新規組・ルート1】標準点数(医科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
17点
34点
再診時等
4点
8点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
79点
158点
訪問診療時
(同一建物居住者)
19点
38点
13:00 - 18:30

【新規組・ルート1】標準点数(歯科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
21点
42点
再診時等
4点
8点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
66点
132点
訪問診療時
(同一建物居住者)
11点
22点
13:00 - 18:30

【新規組・ルート2】高い点数(医科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
23点
40点
再診時等
6点
10点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
107点
186点
訪問診療時
(同一建物居住者)
26点
45点
13:00 - 18:30

【新規組・ルート2】高い点数(歯科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
31点
52点
再診時等
6点
10点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
107点
173点
訪問診療時
(同一建物居住者)
21点
32点
13:00 - 18:30

【ルート2】の注意点

届出時点で既にベースアップ実施済みであることが必要

 【ルート2】の施設基準通知の文言は「所定率以上のベア等を行った保険医療機関」であり、「これから行う予定」や「誓約」では要件を満たしません。届出前に給与規程の改定と実際の支給を完了させておく必要があります。

対象職員

 「当該保険医療機関に勤務する職員」が対象です。常勤・非常勤・パートを問いません。看護師、薬剤師、リハビリ職、歯科衛生士、助手、事務職員と40歳未満の勤務医・勤務歯科医師が対象です。

 以下は対象外:経営者(個人事業主の院長)、法人役員(理事等)、40歳以上の医師・歯科医師、業務委託により勤務する者。

※事務職員・看護補助者は+5.7%、その他の対象職員は+3.2%は、政策目標です。算定要件ではありません

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継続組

対象職員が拡大

 これまで「主として医療に従事する職員(医師・歯科医師を除く)」に限定されていた対象が、R8年度から「当該保険医療機関に勤務する職員」に拡大されました。新たに対象に加わるのは、医事課を含む全事務職員と40歳未満の勤務医・勤務歯科医師です。

※事務職員・看護補助者は+5.7%、その他の対象職員は+3.2%が政策目標です。算定要件ではありません。


【継続組】高い点数(医科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
23点
40点
再診時等
6点
10点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
107点
186点
訪問診療時
(同一建物居住者)
26点
45点
13:00 - 18:30

【継続組】高い点数(歯科)

スケジュール(スマホ横スクロール)はタブレット以上のサイズでのみ編集可能です
(実際の公開ページではタブレットサイズ以下で横スクロールが表示されます)
R8年6月~
R9年6月~
初診時
31点
52点
再診時等
6点
10点
訪問診療時
(同一建物居住者等以外)
107点
173点
訪問診療時
(同一建物居住者)
21点
32点
13:00 - 18:30

届出手続きの簡素化

「賃金改善計画書」の事前提出が廃止されました。届出時は対象職員数等の基本情報を入力するだけです。

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主な流れ(新規・継続組共通)

届出書式と算定開始までの手順

Step
1
対象職員の確認と人数把握
 常勤換算で対象職員数を算出します。届出前の最低1月における給与の支払い実績が必要です。
Step
2
届出書の作成・提出
 様式95に対象職員数を入力し、管轄の厚生局事務所の専用メールアドレスにExcelファイルを送付します。ルート2対象医療機関および継続組の医療機関は様式98も添付。算定開始の前月末までに届出が必要です。電子申請はR8年5月25日から受付開始。届出書式等はこちらから
Step
3
賃金改善の開始
 原則、算定開始月から対象職員の賃金改善(基本給等の引上げ)を開始します。
Step
4
報告書の提出(R8年8月)
【新規組】R8年度分の中間報告書を提出
【継続組】R7年度分の実績報告書+R8年度分の中間報告書を提出
報告書の書式等はこちらから
Step
1
見出し
ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。テキストは「右寄せ」「中央寄せ」「左寄せ」といった整列方向、「太字」「斜体」「下線」「取り消し線」、「文字サイズ」「文字色」「文字の背景色」など細かく編集することができます。テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト...。テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト...。テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト...。

届出は毎月可能

R8年6月に間に合わなくても大丈夫

 届出は毎月可能で、届出の翌月から算定を開始できます。また新規組でルート2の算定をねらう場合は、R8年度中に条件をクリア後、届出を行うことになります。
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主な運用方法(新規・継続組共通)

使途の原則

 BU(Ⅰ)の収入は、「基本給等の引上げ(ベア等)及びそれに伴う賞与、時間外手当、法定福利費(事業者負担分等を含む。)等の増加分」に用いることとされています。賞与のみでの配分は原則認められません。恒常的に夜間を含む交替制勤務の職員に支払われる夜勤手当は、基本給等に含めて差し支えありません。


手当の設計方法

 実務上は「BU評価料手当」等の名称で毎月定額の手当を新設する方式が広く推奨されています。基本給そのものを改定する方式でも差し支えありませんが、賃金表の改定作業が発生するため新規手当の方が簡便です。賃金表がない場合は、給与規定や雇用契約に定める基本給等の引上げを行います。


手当の流動性

固定額か?変動額か?

 毎月の算定額に連動して手当額を変動させる方式の可否について、現時点で厚労省の疑義解釈等で明示されていません。現在、東北厚生局福島事務所に確認中です。実務上は固定額の手当で設計する方が安全と考えられます。

法定福利費の取扱い

 ベースアップに伴って増加する法定福利費の事業者負担分は、評価料の収入から充当できます。計算方法は、際の事業主負担増加分を積算するか、概算で最大16.5%を目安として計上します。

 充当可能な法定福利費:健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、子ども・子育て拠出金、雇用保険料、労災保険料等(概算の場合は最大16.5%)。退職手当共済制度の掛金や企業型確定拠出年金の掛け金は含まれません。


賃金改善中間・実績報告

 毎年8月に「当年度の賃金改善中間報告書」と「昨年度の賃金改善実績報告書」を提出します。実績の測定は、「R8年5月時点の給与体系を報告年度に勤務している職員に当てはめた場合の基本給等総額」と「実際の基本給等総額」の差額で行います。


常勤換算数の計算方法

 正規雇用職員(常勤)は1人あたり1.0です。パート等の非常勤職員は「その方の所定労働時間 ÷ 常勤職員の所定労働時間」で算出します(1.0を超える場合は1.0)。例えば常勤が8時間の場合、4時間のパートは0.5、7時間のパートは0.875となります。

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Q&A

 疑義解釈その1〜4(R8.3.23〜R8.4.21)および会員からの実務相談を集約しています。
 詳細等はこちらからどうぞ!


制度全般

  • Q
    3.2%や5.7%のベースアップが達成できなくても算定できますか?
    A
    算定可能です。3.2%/5.7%は政策目標であり算定の要件ではありません。ただし、評価料による収入は全額を賃金改善に充てる必要があります。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問7
  • Q
    評価料の全額をスタッフの手取りにする必要がありますか?
    A
    いいえ。ベースアップに伴う法定福利費(健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、こども・子育て拠出金、雇用保険料、労災保険料等の事業者負担分/概算で最大16.5%)の増加分も評価料の収入から充当できます。ただし、退職手当共済制度の掛金や企業型確定拠出年金の掛け金は含まれません。
    根拠:疑義解釈その3(R8.4.20)問1
  • Q
    賃金改善は算定開始月から実施する必要がありますか?
    A
    原則として算定開始月から賃金改善を実施し、継続して実施する必要があります。なお、やむを得ない理由で算定開始月から賃金改善が困難な場合は、同年度末までに賃金改善を行い、合わせて算定開始月まで遡及して賃金改善を実施することで、要件を満たすことができます。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問5
  • Q
    算定収入を翌年度に繰り越すことはできますか?
    A
    R8年6月〜R9年5月に得られた収入は、原則としてR9年5月までの賃金改善に用います。やむを得ず残余が生じた場合は、8月の報告書提出までに充当すれば差し支えありません。また、6月から翌年5月の1年間に算定した収入を、当該年の4月から翌年3月の給与改善に充当することも認められています。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問6、施設基準通知 第105
  • Q
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    A
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届出・継続

  • Q
    すでにBU評価料を算定中ですが、R8年6月以降も自動継続されますか?
    A
    いいえ。R8年5月中に改めて再届出が必要です。(R8年5月7日~6月1日まで)
    根拠:令和8年5月以前からベースアップ評価料を算定している医療機関
  • Q
    R8年3月に届出を行い、R8年4月から算定を開始した医療機関は、継続区分(高い点数)に該当しますか?
    A
    該当しません。R8年3月31日時点で評価料を届け出ており、かつ算定実績が必要です。4月以降に算定を開始した医療機関は含まれません。
    根拠:疑義解釈その1(R8.3.23)問1、疑義解釈その2(R8.4.1)問1
  • Q
    届出前に給与の支払い実績は必要ですか?
    A
    はい。外来・在宅BU評価料(Ⅰ)の場合、届出前の最低1月における給与の支払い実績が必要です。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問3
  • Q
    対象職員(常勤換算)数はどのように計算すればいいですか?
    A
    「該当職員の所定労働時間 ÷ 常勤職員の所定労働時間」で算出し、1.0を超える場合は1.0とします。

    (例)所定労働時間が8時間の場合
    正規雇用職員は8時間のため、1.0、4時間のパート職員は4÷8=0.5、7時間のパート職員は7÷8=0.875と計算。正規雇用職員が2名、4時間のパート職員が1名、7時間のパート職員が1名の常勤換算数は、1.0×2+0.5×1+0.875×1=3.375となります。
  • Q
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    A
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対象職員

  • Q
    パート職員も対象ですか?
    A
    対象です。
  • Q
    院長や理事長は対象ですか?
    A
    対象外です。保険医療機関の開設者、管理者、法人代表者、役員は対象外となります。
    根拠:疑義解釈その4(R8.4.21)問1
  • Q
    青色事業専従者(配偶者等)は対象ですか?
    A
    制度上は対象に含まれ得ると考えます。施設基準通知の除外規定は「経営者、法人役員、40歳以上の医師・歯科医師、業務委託者」であり、青色事業専従者の除外規定は存在しません。R6年度以降の疑義解釈(その1〜14およびR8年度その1〜4)においても、専従者を対象外とする記載は確認されていません。
     ただし、専従者給与の増額には税務署への変更届出書の提出が必要であり、業務実態と整合しない増額は税務調査で否認されるリスクがあります。必ず①管轄の厚生局への個別照会、②顧問税理士への事前相談を行ってください。
  • Q
    派遣職員は対象ですか?
    A
    派遣元と相談・協力した上で同程度以上の賃金改善を行う場合に限り対象にできます。業務委託職員(請負業務)は対象外です。
    根拠:疑義解釈その2(R8.4.1)問2
  • Q
    年度途中で雇用・退職した職員はどう扱いますか?
    A
    雇用した月以降、退職した月までは対象職員として扱って差し支えありません。
    根拠:疑義解釈その3(R8.4.20)問4
  • Q
    算定期間中に40歳になった医師・歯科医師はどうなりますか?
    A
    賃金の支払いの対象となった月の初日時点で40歳未満であれば、その月は対象職員として扱います。月の途中で40歳になっても、その月は対象です。
    根拠:疑義解釈その3(R8.4.20)問5
  • Q
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    A
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支給方法・割増賃金

  • Q
    手当を毎月の算定額に連動する変動制にすることはできますか?
    A
    現時点で明示的に触れられた疑義解釈等はありません。当会では東北厚生局福島事務所に確認中です。実務上は固定額の手当として設計する方が安全と考えられます。【回答待ち】
  • Q
    ベースアップ手当は割増賃金(残業代)の基礎に算入する必要がありますか?
    A
    R6年度の疑義解釈その1で「決まって毎月支払われる手当に充当する場合、割増賃金に反映させる必要がある」とされています。R8年度改定後もこの取扱いが維持されているかについて確認中です。【回答待ち】
  • Q
    定期昇給分をベースアップ評価料の実績に含められますか?
    A
    含められません。ベースアップとは賃金表の改定により同じ年齢・職位の者の給与が前年度より引き上がることを意味します。年齢や勤続年数が増加したことによる給与の引き上げ(定期昇給)はベースアップに含まれません。
    根拠:厚労省改定概要 p.12
  • Q
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最終更新:R8年4月22日
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